13883・一番小さいサイズの五月人形

  • 2013.02.23 Saturday
  • 09:30
狩野派をはじめ長谷川等伯や海北友松といった絵師が活躍した桃山時代、豊臣秀吉の御殿は金碧濃彩の屏風で飾られていたそうです。あまりに多くの屏風が並べられたため、それを「桃山百双」と呼んでいたようですが、その桃山百双の代表としてよく挙げられるものに「柳橋水車図」屏風というものがあります。
東京国立博物館、京都国立博物館、群馬県立近代美術館をはじめボストン美術館など海外にもコレクションがあり、作例は約20ほど。そのなかでもとりわけ有名なのが神戸市にある香雪美術館本です。
香雪美術館本は長谷川等伯筆と仮定されており、美術史では先行作例として位置付けられています。

さてさて、いつもとちがった前置きになりましたが、実はきょうご紹介する五月人形の着物がその柳橋水車図屏風と共通するからなのです。
柳橋水車図屏風は、「大きく架けられた橋」、「柳の木」、「水車」、「蛇籠」をその主要モチーフとします。

工房朋,工房とも,こうぼうとも,五月人形
小さな写真でわかりにくいですが、右袖には橋と柳の葉があります。

工房朋,工房とも,こうぼうとも,五月人形
また、両袖には蛇籠と芽吹いた柳の葉。前身頃の水車にもお気づきいただいたでしょうか。

そしてこちらが柳橋水車図屏風(香雪美術館本)の画像です。

柳橋水車図屏風,香雪美術館本
なんとなく共通するのがおわかりいただけたでしょうか?

2013年2月13日のブログで工房朋の五月人形の種類についてご紹介しましたが、きょうご紹介した五月人形は陣羽織・袴姿タイプ特々小、一番小さなサイズになり、高さは約24cmです。
帯地でお作りしたカブトとセットでご用意しております。

工房朋,工房とも,こうぼうとも,五月人形
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