オーダーメイドの人形たち パート3

  • 2013.06.25 Tuesday
  • 14:25
前々回の投稿に引き続きます。

別注人形について、通常のお手持ちの着物をお持込していただく以外、新たな形のオーダーメイドの着物の人形を、どのように生み出していくのか。ブログカテゴリー第三弾です。
 
前エントリー最後に、これはオーダー頂いた際にチャンスと捉えるということを書きました。お代金を頂いて新しいことに挑戦させていただけるのです。楽しみでもあり、不安もあり、工房内でもさまざまな意見を言い合いました。
 
人形用着物のための反物を作られている方も存じていますが、とても2体の人形のためだけに図柄をおこしてもらい、染めてもらうことなどはコストの関係からみても見合いません。なによりお客様とのやり取りの中から偶然生まれたアイデアをほかの方々に投げて、それから制作した着物を着付けるだけで工房朋の新しいオーダーメイドの別注人形ですとは言いたくはないと。
 
やはり我々の持っているもので新しいものを生み出す努力が必要であると強く感じました。
 

少し話はそれますが、着物用に置いてあるたくさんの古裂のなかには裁断が終わり、つぎはぎの穴だらけになっているものがたくさんあります。そのなかには色も柄もそれはそれは綺麗で繊細で、年月をかけてしか出ないような色目、手触り、、、愛しくなる小さなものたちです。
 
今までは裁断後、着物の模様がこれ以上とれないとなると、ファイリングをし奥に仕舞いこんでいたのですが、それをたまたま思い出し、あけることがありました。 中には色とりどりの小さなきれが、色あせることないままとじられていました。


 


そしてそれらの裁断がすんだ小さな端切れのなかから使えそうな模様のところだけを抜き取り、それを赤や紫の無地の縮緬の上にアップリケとして施し、ところどころに金駒を施し、最初にお客様とのお話で出てきた思い入れのあるお花の形に仕上げることができるのではと思いたったのです。
 

そのことと並行して、着物の出来上がりの柄を簡単に図に起こすことをはじめており、これに関しては素人同然ですのであまりお見せできるものではありませんが、お子様に贈られるとのことでわかりやすく大胆なものにしてみました。

双子のお子様は葵と向日葵のお花にちなんで名づけられていたので、その模様を袖に大きく描いた下書きです。

ともに夏のお花です。

のびのびとすくっとした感じがでるように。


                         








次回に続きます。

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山桜桃梅

  • 2013.06.21 Friday
  • 11:14
今日六月二十一日は夏至ということです。一年で一番昼間が長い日ですが、奈良は降り続く雨のせいであいにくの肌寒い朝となりました。

しかしながら庭の樹々は先日の猛暑日とはうってかわり、葉をすくすく伸ばし元気そのものです。



今朝始業前に、山桜桃梅という木の実を収穫しました。

なんて読むかご存知でしょうか?

ユスラウメとよみます。

植物の名前で桜と桃と梅の三つの字が入っているのが珍しく思い、つい披露してしまいたくなりました。

実は甘酸っぱく、中に細かい種が入っていて控えめなラズベリーといった感じです。



たくさん取れたので、ジャムにでもしてみようかと思案中です。





ひさびさの工房の様子でしたm(__)m

オーダーメイドの人形たち パート2

  • 2013.06.13 Thursday
  • 00:23
今日は前回ご紹介いたしました、新たな種類のオリジナル人形のご紹介の続きです。
 
着物の柄からデザインをおこすという、従来の工房朋のお手持ちの着られるご予定のないお着物を人形用に甦らせる別注オリジナル人形とは異なり、新たなお誂えのご紹介の続きとなります。


少しお客様のパーソナルな情報となってしまいますが、今回3体をご注文頂きそのうちの2体は双子のお子様のために贈られるとのことでした。
お話をお伺いしておりますと、当初はお手持ちのお着物で2体分人形用に裁断させて頂くご予定だったのですが、そのお着物がお子様用にしては大人びた色とのことで、私どもオリジナルの古布を使い縁取りを丸く刺繍したアップリケシリーズをお薦めいたしました。


アップリケシリーズの写真です。
 
 

しかしながら、ここからがいつもの別注オリジナル人形とは異なる点です。

お子様お二人のお名前が、夏に咲く花の名前にちなんでお付けになられていました。
また担当させて頂いた工房の者と、そのお子様たちの誕生日が同日であることがひょんなことから判明したのです。

お顔は先にお写真でお決めいただいておりました。

しかしお着物が問題でした。

古布から制作したもので、そのお花と同じ柄のものを探しましたが用意がありませんでした。お話していてもお手持ちの色目のものにアップリケを施すのも何か違うように感じられたのです。

そこでアップリケの技術と、我々が持っているたくさんの古裂を用いて、そのそれぞれのお子様のお名前にちなんだ花の柄を着物の上に表現していくことをご提案にしたのです。

我々工房朋は人形を作るプロであること(人形本体と古布から裁断した衣装の製作)に誇りを持ってはおりますが、こと着物の染付や図柄を起すことに関しましては素人同然でした。
 
しかしこれは同時に我々にとっても新しい事に挑戦させて頂けるチャンスが到来しているのだと、そう捉えることにしたのです。

次回につづきます!

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