みがきの作業

2012.08.22 Wednesday


先日のブログで人形の頭(かしら)の制作過程を簡単に書きましたが、こちらは先日3で紹介したみがきの作業です。

頭の表面のみがきはよわい力で時間をかけて行うため根気のいる作業なのですが、みがいている最中も表情や表面の小さな凹凸を目や手のひらで確認するので、集中力も必要になってきます。
しかしこの作業を丁寧にしなくては、この後の仕上げ用の胡粉を綺麗に塗ることができません。
やっとひとつみがき終わったと思っても、乾燥させてからチェックするとまだまだ気になる点があることもあります。
地味ですけど、大切な作業です。



きょうはここまでです。

朋の人形制作について

2012.08.20 Monday
7月の初めよりギャラリー人形朋 京都にて朋の人形の制作工程の一部をご紹介しています。
朋の人形がどのように作られているのか多くの方に知っていただきたいと思い、一部ではありますがブログにもとりあげてみました。


工房朋,市松人形
1.通常、市松人形の頭は桐粉と糊をまぜて作られた原形に胡粉をぬり重ねて仕上げられますが、工房朋の人形はベース自体を胡粉と膠のみで作っています。
こちらの写真は、材料である胡粉と膠を工房朋独自の経験と研究に基づき配合したものを型に流し込み、凝固したあと冷暗所にて半年ほどかけて乾かしたものです。ベースと仕上げに同じ素材である胡粉を用いているため、ひび割れなどが少なく、耐久性に優れた軽量の人形のベースができます。


工房朋,市松人形
2.人形の目には義眼用ガラスを使用しています。
このガラスを傷付けないよう、目頭、まぶた、目尻、口元などを左右均等になるよう彫り出します。この工程がのちのち人形の表情を決めます。

工房朋,市松人形
3.表面のみがきは力を入れると顔の形が変わってしまうため、よわい力で時間をかけて行う根気のいる作業です。
特に小鼻、まぶた、口元のみがきは難しく、細心の注意を必要とします。また、小さな穴をふさぐために胡粉を練ったものを何度も重ねるため、ひとつの頭に数日を要します。


工房朋,市松人形
4.表面に弁柄(酸化鉄)などの染料を溶かしこんだ仕上げ用の胡粉をすり込むことで、やわらかさ、ぬくもり、つやなどが生まれてきます。
この段階で、色の白い子と肌色の子にわかれます。


工房朋,市松人形
5.眉・まつ毛・もみあげ・頬紅・口紅といった面相を一筆一筆ていねいに心をこめて描いていきます。
人形の個性となるさまざまな表情が生まれてくるのです。


工房朋,市松人形
6.髪の毛をそれぞれの頭の形に合わせて貼って切りそろえます。特に前髪のラインにはとても気を配ります。
丁寧に櫛を入れたら完成です。


簡単にご紹介しましたが、一体の市松人形が完成するまでおよそ200日を要します。
人形に抱いたイメージを細部にいたるまで追求することが重要だと信じているため、手間と時間はかかっても一般的なパーツごとの分業制をとるのではなく工房での一貫した制作に励んでおります。



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